心房細動とは?☆ 
  心房細動は心房が細かく震えるように動いてしまい(細動)、脈拍が一拍ごとに速くなったり、遅くなったりする不整脈です。発作性心房細動の形で始まることが多く、持続時間や発作の頻度が増して慢性的な心房細動となることが多いようです。

■心房細動になると何が問題なのか?
  心房細動そのものの症状に加えて、心房内に血栓ができやすく、これが心房から離れて脳梗塞(心原性脳梗塞)を起こすことが大きな問題です。脳梗塞の起こりやすさはひとりひとり違います。脳梗塞の起りやすさにあわせた予防的治療が必要です。元来健康な方にも心房細動-脳梗塞は起こることが知れられています。小渕元首相や長嶋監督の脳梗塞は心原性であろうと推測されています。心房細動がある方、疑われる方はぜひ一度ご相談下さい。

■発作性心房細動の症状
 突然の動悸、胸部不快感、冷や汗、尿意頻回など
 発作の持続時間は数十秒から、場合によって数日にわたることもあります。

心房細動の検査
 標準12誘導心電図
 ホルター心電図   
  24時間の記録型心電計で日常生活における不整脈を検査します。
 イベントレコーダー 
  2日以上にわたり発作時のみの心電図を記録する装置です。
 心臓超音波検査  心臓病の有無や心房への負荷程度を検査します。
 その他

■心房細動の問題点
 1) 心拍が早すぎたり遅すぎたりするための動悸症状がでる。
 2) 心房内に血栓ができて脳梗塞など塞栓症の原因となる。
 3) 心肥大や心不全のある方は息切れなどの症状が悪化することがあります。

■どのように治療するか?
 1) 心房細動発作を止める。 - 除細動 (薬、電気的)
 2) 発作を予防する。  - 抗不整脈薬、日常生活改善
 3) 塞栓症を予防する。 − 抗凝固薬 抗血小板薬 
があり、個人の状況によってこれらを適切に組み合わせてゆく必要があります。

■心房細動予防のための一般的注意
 発作性心房細動は睡眠不足やコーヒー紅茶の過剰、疲労、アルコール過飲などで起こり易くなります。規則正しい生活、特に睡眠不足の方は0.5-1時間多く眠るように心がけてください。